コラム「東方紅」1

▼「司令部を砲撃せよ!私の大字報(炮打司令部!--我的一張大字報)」この出だしから始まる一連の論文を、中国の革命家、毛沢東は大字報と呼ばれる壁新聞に掲載した。大字報を非常に効果のある新式の武器だとして高く評価していた毛沢東の予感は的中し、プロレタリア文化大革命はこの新聞に扇動される形で、歴史を大きく変える一大ムーブメントを引き起こした。▼マスメディアの力というのはとてつもなく強大で、そして何より怖いのはその強大な力は一般大衆に気付かれないうちに浸透するということだ。マスメディアは「権力機構の監視」という大義名分を掲げ、「市民に寄り添う」という甘言を我々に投げかけ、常に我々の側だというポジションを展開しながら「第4の権力」としてその力を振るう。例えば選挙前になれば特定政党を批判し、世論を変えることは十分に出来るし、特定の活動家や政治家を囃し立てたり、普段何をしているかも分からない人を有識者に仕立て上げ、最大限の工夫をして、市民に「真実」を共有する。▼「長征」新聞はこういったマスメディアの力を十分に理解し、本当にマスメディアが果たすべき役割を追求していきたい。

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